シェアオフィスを活用して開業｜スタイル別のアロマサロン開業事例

シェアオフィスを活用して開業　渡辺直子さん

アロマセラピーサロン fuwari naokodo経営　渡辺直子さんプロフィール

わたなべ・なおこ／劇団員をしながら「手に職」の必要性を実感。JAA 認定アロマコーディネーター、NARD JAPAN 認定アロマ・アドバイザー、ラヴァーレ認定アロマセラピストの資格を取得。

知人からシェアオフィスの話が舞い込み、期せずしてサロン開業を実現することに。東京都内の一等地のサロンを運営しながらも、リーズナブルな価格での施術を行う。

開業のきっかけ

「手に職」を考えた時、選択肢のひとつだったアロマで自立を実現

長い間劇団員として活動し、それなりに充実した日々を過ごしていたのですが、ある時、けがが続き病院に通うことになりました。

劇団の活動もままならない状態で、貯金が底をつき、「このままの生活でいいのか？」と思ったのがアロマを職業とするきっかけです。

自分の生活を堅実なものにするため「手に職」の必要性を考えた時、アロマに興味があったため、選択肢のひとつとしてスクールに通いました。

アロマを選んだことで今の自分があると思うと、不思議な思いです。

開業費用

過去の人脈が助けになり、費用を最低限に抑えた開業を実現

資格を取るためにスクールに通いましたが、当初は開業など考えてもいませんでした。

ただ私は、自分の身に付けたものは実践しないと気が済まないところがあり、資格を取ったことを周りの人に話しているうちに、イベントで施術する話が来たり、友人のお店の中のスペースでアロマトリートメントをさせてもらったり。

そうこうしているうちに、シェアオフィスを使って開業する話が舞い込んできたんです。シェアということで、ずいぶんリーズナブルな費用で開業することができました。

家具は友人からのもらい物を自分で塗装し、内装も、劇団員時代の大道具の技術を生かして自分でやりました。

一番費用がかかったのは精油を揃えることでした。ベッドは店頭に展示してあったものをアウトレット価格で購入し、カーテンも問屋で仕入れて自分で縫いました。

一日のスケジュール

TwitterやFacebookで予約の空き状況を告知

サロンは、1時から21時の間、営業しています。12時から予約が入っていたら、10時にはサロンに出勤し、掃除などの開店準備をします。

もし、お客さまが午前中でないと都合が合わないとおっしゃれば、臨機応変に対応しています。

最近は、Twitter やFacebook に予約の空き状況を入力しておくと、それを見て予約して下さるお客さまもいらっしゃるので、更新も手を抜けません。

24時間では時間が足りないと思うこともありますが、その分、やりがいや喜びも大きい仕事だと感じています。

一人でやっていれば良いことも悪いことも全て自分の責任ですが、お客さまから「また来ます」と言われるのが最高の褒め言葉です。

それを独り占めできるのは、開業の醍醐味だと思いますね。

開業してわかったこと

今まで自分がやってきたことが、サロンを開くことでつながり始めた

いろいろな人たちに助けられて開業したサロンですが、不思議なことに、サロンをオープンしたことで、今までやってきたことがつながり始めたんです。

人脈で言うと、学生時代から役者時代にさかのぼってつながっていますし、つらい思いや結果を出せなかったような経験でも、サロンで生かせることがあったりします。

資金が潤沢でなくても開業できたのは、人脈と経験のおかげです。開業後、すぐに予約が入ったわけではありませんが、１年経つ頃から、ようやく採算が合い始めたように思います。

もし開業したいという思いがあるなら、どんどん口に出して周囲にアピールすることをおすすめします。

今後の目標

新しいマッサージの技術取得や、お客さまのニーズに合った講座を開きたい

お客さまの施術をしているうちに、もっと色々な技術を身につけてご要望に応えたいという思いが強くなっていきます。

今考えているのは、ハワイアンロミロミの技術を取得して、マッサージの幅を広げたいということと、月１〜２回カフェで行っているワークショップを、自分のサロンで予約制にして実施し、もっとたくさんの人に体験してほしいということです。

一人でできる範囲は限られているかもしれませんが、サロンを大きくするよりも一人ひとりのお客さまとしっかり向き合って、アロマの良さを伝えていけるようにしていきたいと思います。

※このページの情報（年齢、所属、役職等）は2015年12月当時のものになります。