精油の排泄
身体に取りこまれた精油は、そのままの形で呼気から少量検出されることもありますが、殆は腎臓から排泄されます。
精油の成分は肝臓で水溶性の成分に変わり、それらは主に尿中に排泄されます。また一部の成分は不活性化された後、胆汁中に含まれ、その結果便の中に見られることがあります。
これらに必要な時聞はそれぞれの成分によって異なります。
主な代謝と排泄例
動物による次の実験があります。とれらがヒトにそのまま当てはまるかどうかは、検討が必要ですが、参考にはなるでしょう。
テルペン類
d-リモネンをウサギに経口投与したところ72 時間の内に尿中に72%、便の中に7%排泄されます。(Kodama. 1974)
アルコール類
ゲラニオールは代謝されてヒルデブラント酸に変わり尿中に排泄されます。(Asano. Yamaka, 1950)
一方、リナロールは殆E便中から発見され、72 時間中に排泄されます。(Parke.l974)
アルデヒド類
シンナムアルデヒドは酸化され、桂皮酸になり、その後抱合されて尿の中に排泄され ます。(Hoskins.1984)
エステル類
ベンジルアセテートは水溶性の物質(抱合物質や安息香酸、馬尿酸)に変わり、24 時間中に尿の中に排泄されます。