不安症と抑うつ-香りによるハートのケア例
抑うつだといって、ある夫人が私に会いに来ました。症状は14ヶ月前に子宮切除手術を受けてからというととです。
また、夫人は偏頭痛に悩まされ、ほとんど毎日めまいを起こし、しかもよく眠れないとのことでした。夫人は40代はじめで、3人の子供を持つ好ましい人柄ですが、ひどく自信を欠いていました。
夫人はまた、白分の母親に、おまえは欲しくない赤ん坊だったんだよ、とよく言われたそうです。そして、今でも言われているということでした。
東洋医学の診断で、夫人には下腹部にエネルギ一系統の弱点があることがわかりました。 わたしはパジル、ベルガモット、クラリセージ、ゼラニウムのブレンドを作り、それで週に1度マッサージしました。
また、夫人には、もっと自己主張をして自信を持つようにと簡単な言葉で激励しました。 最初の治療の後、夫人からよく眠れるようになり、めまいはほんの3回起こっただけで偏頭痛はすっかり消えたとの報告がありました。
3週間後、夫人は2日ほど偏頭痛と抑うつの日があっただけで、全体としてよりエネルギッシュになり、明るくなり、自信も少しついてきました。
この時点で私は精油のプレンドを変えました。しかし、それ以外は今までどおりに行いました。17週日には夫人の抑うつはもはや遠い記憧のようになりましたが、 しかし、夫人はまだエネルギーの弱さを示していました。
そこで、夫人にチョコレートとイースト(パン等)を食べるのをやめるようにアドバイスしまし た。そこにエネルギーの弱さの原因があると思ったからです。さらに16 週後、夫人は治療の必要はいっさい感じられなくなっていました。
夫人の抑うつとめまいは消え、23週間に1度ずつ軽い頭痛を訴えるだけになりました。夫人の全体的なエネルギーレベル、自信、眠りの質はいずれも大きく改善され、ずっとくつろげるようになりました。
この報告からわかること
これもまた香りが心を健康にしてくれた例です。心が元気になるにしたがって、抑うつやめまい、頭痛がなくなっていきました。私たちの生活の中でも、落ち込んだり、緊張したり、 思い悩んだり、不安になったり色々なことがありますが、香りが強い味方になってくれることがこの例からもわかります。
※このエピソードは、フレグランスジャーナル社発行、ロパート・ティスランド『ホリスティック・アロマセラピー』をもとに再構成したものです。