香水の調合例-Miss Dior
ここに紹介するのは、グラン・パルファン(少なくとも発表後40年以上は経っている歴史のあるプレステージの高い香水に与えられる呼び名)の調合例です。どんな香りが入っているか、香りのストーリーの組み立てはどうかなど、ご自身で香水を作る時の参考にしましょう。
Miss Dior(ミスディオール)
第二次世界大戦後間もない1947年には、モード界も沈滞していました。こんな時、クリスチャン・ディオールは「ユールック」と呼ばれる、はつらつとしたコレクションを発表しました。
その後、ディオールは彼にとって最初の香水であるMiss Diorを発表しました。この香水はカーネーションの香りがキーとなっています。ディオールの生まれたノルマンディの小さな港町には、野生のカーネーションが咲き乱れていたといいます。
ノート | 香料 | 香調の変化 |
トップ | Aldehydes,Accord,Gardenia,Galbanam,Bergamot,Clary Sage | aldehydic green |
ミドル | Jasmin,Rose,Narcissus,Carnation,OrissMuguet | narcotic floral |
ベース | Vetiver,Sandaiwood,Patchouli,Amber,Moss,Leather | woody,mossy,warm |
用語の説明
Aldehydes Accord:アルデヒド調合
Gardenia:くちなし油。アカネ科の植物の花を水蒸気蒸留。
Galbanam:ガルバナム油。セリ科の低木の樹皮を水蒸気蒸留。湿った森林地とフレッシュなポピーの種子の香り
Narcissus:くちべにすいせん油。ヒガンバナ科の植物の花を溶剤抽出。
Carnation:カーネーション油。ナデシコ科の植物の花を溶剤抽出。