薬機法-精油の販売・使用に関する注意点|アロマセラピストの仕事に関する法令

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薬機法-精油の販売・使用に関する注意点

まず注意しなければならないことは、精油は法的には、医薬品、医薬部外品、化粧品に含まれず、雑貨扱いとされるととです(第 2 条)。

従って、精袖を医薬品、医薬部外品、化粧品として、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告、表示、説明をして販売したり、そのように誤解させるような広告、表示、説明をして販売することは禁止されています。これに違反した場合には、2 年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処されるか、または、両方を併科されます。

次に注意しなければならないととは、医薬品、医薬部外品、化粧品の製造業の許可 を受けていない者が、業として、医薬品、医薬部外品、化粧品の製造をすることは禁止されています(小分けを含む)。

従って、無許可の化粧品を作り、販売することはできません(第 12 条)。また、授与することも販売の概念に入るために禁止されています。これに違反した者は、2年以下の懲役、若しくは200万円以下の罰金に処されるか、この両方を併科されます。

ただし、自己使用目的で精油から化粧品を作ることは禁止されていません。

精油販売における表現上の注意のポイント

1、医薬品、医薬部外品、化粧品と誤解されるような表現は避ける

1、精油は雑貨品ですから、医薬品、医薬部外品、化粧品と誤解されるような表現は避けなければなりません。具体的には「ノドの痛みに効果があります。」「関節炎に良いでしょう。」など、効果、効能をうたうことは医薬品としての誤解をされるのでNGです。

また病名を告げることはできません。「虫よけ剤として使用してください。」「口臭予防として使用して下さい。」等は医薬部外品として誤解されます。


では、このような場合どのような表現をすれば良いのでしょうか?

様々な立場で表現上の解釈が分かれる部分がありますが、誤解のない表現としては「有用性J (役に立つこと、広辞苑より)という言い方(表現)が良いでしょう。

上記の例で 言えば「ノドの痛みに有用性があります。」「関節の痛みに有用性があります。」や「虫よけ
に有用です。」「口臭予防の際に有用性があります。」となります。

また、『保湿作用』『収れん作用』などの表現は、それぞれ「しっとり、うるおす際に有用性があります。」、「引き締める 際に有用性があります。」となります。ただ、実際の販売の現場において上記のような口頭のやりとりは、かえって混乱や誤解を招くことがあり不親切といえるかもしれません。

例えば 、消費者から「この精油はノドの痛みに良いんですよね?J と聞かれた場合、どのように答えれば良いのでしょうか?

この場合、販売者は「精油は薬ではありませんので、痛みを取ったり、治すということは申し上げられませんが、有用性があると言われています。」となるでしょう。

大事なことは「精油は医薬品でも医薬部外品でもなく、また化粧品でもないことを、販売者自身しっかり認識し、消費者に伝え、さらに精油の取り扱いの注意や使用方法を説明することにあります。」

しかし、このように、消費者と販売員が直接口頭のやりとりができる場合は、消費者からの理解が得られますが、店内に貼られている精油を紹介する印刷物や、その他の広告印刷物だけを見て精油の購入を判断される方もいますので、そのような印刷物にも医薬品等と誤解されるような表現や表示をしてはなりません。

2、アロマセラピーを学習しているからこそ陥りやすい失敗

1、販売者自身が勝手に数種の精油をブレンドしたマッサージオイルを販売する例

2、多少アロマセラピーの知識がある消費者が、「○○の精油と▲▲の精油を□□の植物オイルにプレンドしたマッサージオイルを下さい。」と言われる例。

このような場合は、無許可の化粧品を製造することになりますので、上記、太字の薬機法第12条及び第24 条に抵触します。また、許可を得ている化粧品でも、小分けをして販売することはできません。

【薬機法根拠条文】一部編集

第 2 条(定義)

1、この法律で「医薬品」とは、次の各号に掲げる物をいう。

・日本薬局方に収められている物

・人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物 であって、器具機械(歯科材料、医療薬品及び衛生用品を含む。以下同じ)でないもの(医薬部外品を除く)

・人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすととが目的とされている物であって、器具機械でないもの(医薬部外品及び化粧品を除く)

2、この法律で「医薬品外品」とは、次の各号に掲げることが目的とされており、かつ、人体に対する作用が緩和な物であって器具機械でないもの、及びこれらに準ずる物で、厚生大臣の指定する以下のものをいう。

・吐き気その他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止
・あせも、ただれ等の防止
・脱毛の防止、育毛文は除毛
・人又は動物の保健のためにするねずみ、はえ、蚊、のみ等の駆除又は防止

3、この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つために、身体に塗擦、散布、その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。

4、この法律で「医療用具」とは、人、若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること又は人若しくは動物の身体の構造、若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている器具機械であって、政令で定めるものをいう。

5、 乙の法律で「薬局」とは、薬剤師が販売又は授与の目的で調剤の業務を行う場所 (その開設者が医薬品の販売業を併せ行う場合には、その販売業に必要な場所を含む)をいう。

ただし、病院、若しくは治療所又は飼育動物診療施設(獣医療法(平成4年法律第46号)第2条第2項に規定する診療施設をいい、往診のみによって獣医師に飼育動物の診療業務を行わせる者の住所を含む)。

【薬機法参考条文】

第1条(目的)

この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療用具の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行うとともに、医療上特にその必要性が高い医薬品及び医 療用具の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を 図るととを目的とする。

第12条(製造業の許可)

1、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療用具の製造業の許可を受けた者でなければ、それぞれ業として、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療用具の製造(小分けを含む)をしてはならない。

2、前項の許可は、厚生労働大臣が製造所ごとに与える。

3、第 1 項の許可は3年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

第22条(輸入販売業の許可)

1、医薬品、医薬部外品、化粧品文は医療用具の輸入販売業の許可を受けた者でなければ、それぞれ業として、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療用具の輸入をしてはならない。

2、前項の許可は、厚生労働大臣が営業所ごとに与える。

3、第1項の許可は、3 年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う

第24条(医薬品の販売業の許可)

1、薬局開設者文は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を 販売し、投与し、又は、販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列してはならない。

ただし、医薬品の製造業者又は輸入業者が、その製造をし、又は輸入した医薬品を、薬局開設者文は医薬品の製造業者若しくは販売業者に販売し、授与し、又はその販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列するときは、この限りでない。

2、 前項の許可は、6 年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その 効力を失う。

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